飼い猫と野良猫

フロとチャク

去勢をしたチャクは手術の後しばらく抗生物質を飲ませないといけません。
フロは(多分)生後半年くらいは野良同然の生活をしていたためか、食べつけないものは警戒して絶対に口にしません。いりこやかつおぶしでさえ。だから、フロしかいない時には、ちゃぶ台の上に食べかけのお菓子の袋がおいてあろうが、灰皿がおいてあろうが食べることはないので安心していられました。食べたことないものは頑として拒絶するという慎重な性格は、薬を飲ませるときには大変やっかいです。フロに投薬するときは、好物のささみやかつおの生タイプのおやつにくるんで、口の中に押し込み飲み込むまで口を押さえているという大仕事。薬を入れないおやつは喜んで食べるのですが、薬を入れたらバレバレで飲み込もうとしないんですよ。ちっ。
ひるがえって、生まれて1ヶ月くらい?で我が家に来たチャクは、飼い主が食べるものはなんでも自分も食べられると思っています。しかも最近はキッチンの上に乗れる脚力がついてしまったので、ちゃぶ台の上もキッチンの上も食べ物は出しておけません。薬はいやがるかな?とちょっと心配してたのですが、生タイプのおやつにくるんで餌皿に入れれば、はふはふと喜んで食べてしまい、薬のアルミシートを袋から出しただけで「おやつ?おやつ?」と寄ってくるようになりました。こいつ、外に放り出したら生きていけなさそう…。

おでこちゃんとニッキの絵本を作るにあたって、猫の女の子の漫画で有名な「綿の国星」の話をしてたら、ときのりさんが「猫の擬人化で漫画ということは、猫村さんみたいなものですか?」と。そりゃあ私は「きょうの猫村さん」の方がずっと好きだけど、「綿の国星」ファンが聞いたら卒倒しそうな間違いです。そしたら、最近ときのりさんが勉強のために「綿の国星」の文庫本1巻を買って来たのです。私は「綿の国星」は子供のころに通ってなくて、成人してから漫画界の教養として少しだけ読んだことがある程度で、内容を良く覚えてなかったので新鮮な気持ちで読みました。チビ猫の飼い主のお母さんはいつも着物なんですね。
主人公の生後2ヶ月の猫の女の子(飼い猫、名前はチビ猫)と、野良の生後4ヶ月の猫の男の子が一緒に旅をするエピソードがあって、その中で、チビ猫がお腹に悪いものを食べて具合が悪くなり猫の男の子に食べていいものと悪いもの、悪いものを食べたときには草を食べて吐くなどを教えてもらうシーンがあり、ふと、フロとチャクを思い出したのでした。いや、それだけ言いたくて、この長文。